何故、私が最中の旅人になったのか?

私が幼い頃、一番の高級おやつは最中でした。
駄菓子屋ではなく和菓子専門店で買ってもらえる唯一のお菓子でしたから。

それから数十年。お土産で桑の実餡の最中をいただいたり、テレビで鬼瓦の形の最中が紹介されたりと、最中に触れる機会が続いたことがありました。馴染みのない餡や珍しい形の最中に興味を引かれ、ネット検索してみると、あちらこちらの町に様々な姿の最中があるではありませんか。

その土地の歴史遺物や伝説、景勝地、伝統産業、名産品・・・。餡と皮だけのシンプルな作りながら、それぞれの土地に、店に、それぞれの形がある最中。和菓子職人の魂を込めた餡をその土地の誇りで包んだもの―それが最中なのです。

私は感動しました。そしてその土地の人々が最中に込めた思いをあなたにも伝えようと、このブログを始めたのです。さあ、あなたもいっしょに最中が語る世界を楽しみましょう!