吉良の殿様良いお方
5月のことですが、吉良町に行ってきました。あの吉良上野介の所領です。名鉄蒲郡線の上横須賀駅東側の「赤馬の径」を北へ向かい、上野介義央(よしひさ)の菩提寺である華蔵寺へとたどり着きました。
寺の駐車場には馬に乗る上野介の像が立っています。治水や塩田開発などに尽力した上野介は、よく農耕用の赤馬に乗って領民の暮らしを見て回っており、「吉良の殿様良いお方」と慕われていたそうです。赤馬の径沿いにも馬の石像や吉良家についての解説板があります。脇の小道に停車して急いで見てきました。電車で行くなら、上横須賀駅前のカフェに無料レンタサイクル「赤馬Go!」があるので便利かも。

民芸品の馬のような形の最中は2種類あります。焦がし種には程よい甘さの粒餡が、桃色の皮種には風味豊かな抹茶餡が入っています。小振りに見えますが、厚みがあります。
三百年の無念
清和源氏の血を引く名家の三河吉良家は赤穂事件で改易となり断絶してしまいました。後に判官びいきの江戸庶民の間では吉良を悪役とする赤穂浪士の物語がもてはやされ、吉良公はすっかり悪人として見られるようになりました。

華蔵寺には訪れた俳人による「行春や憎まれながら三百年」という句碑が立っています。最近は明智光秀や田沼意次のように歴史上の人物を再評価する流れがあります。何が真実かはわかりませんが、吉良の人々にとってはよい殿様だったことは間違いないようです。
吉良の赤馬
東角園 愛知県西尾市吉良町上横須賀菱池3 0563-35-3555 水曜定休 1個125円+税
位置的には上横須賀駅の南で、赤馬の径沿いです。蔵を模した立派な店構えで、入口には赤馬の石像があります。吉良公が築いた堤防の「黄金づつみ」や小説「人生劇場」、吉良の仁吉など郷土に因んだ品の他にも、豊富な種類の和洋菓子があります。駐車場も広いです。