古の名は紫香楽
地図で見た時になんと読むのだろうと思ったのですが、「しがらき」でした。甲賀市信楽町の信楽IC近くの森の中に聖武天皇の離宮として建てられた紫香楽宮跡があります。旅の仲間たちは興味がないらしく一人で宮跡を散策。一旦は都と定めるも半年経たずに平城京へ戻ったそうで、今は社と礎石を遺すのみでした。
信楽の街では信楽焼ミュージアムを見学してから、たぬきが店先に並ぶ通りを眺めました。信楽焼は個人的には湯飲み茶わんのイメージが強いのですが、来てみるとたぬきだらけですね。なんでも昭和天皇をお迎えした際に、たぬきの焼き物に日の丸を持たせて歓迎した様子がニュースで取り上げられ全国に知られるようになったそうです。
丸々とした信楽たぬきの皮種は近江産羽二重餅。つぶし気味で硬めの粒餡は十勝産の小豆。甜菜糖を使い甘さ控えめに炊かれた餡がたっぷり入っています。包み紙には日の丸を持ったたぬきが描かれており、注文時に餡を詰めてくれます。
たぬきうどんの謎
昼食にたぬきうどんを食べたのですが、関東で言うところの揚げ玉が入ったたぬきうどんは関西ではハイカラうどんと呼ぶのだとか。ちなみに油揚げが入った蕎麦はたぬきそば。我々が食べた店のたぬきうどんには揚げ玉と甘辛煮の油揚げと玉子に刻み海苔とねぎが入っていて、たぬき、きつね、月見の全部乗せうどんでした。
大通りを戻り、現代風のかわいいたぬきを写真に収めたり、小さい置物や箸置きなどをそれぞれ購入し信楽駅へ。運転担当以外の者は信楽高原鐡道に乗車。駅には忍者のラッピング車両が停まっており、向かいのプラットフォームには信楽たぬきがずらりと並んでお見送り。1両編成の電車は観光客でほぼ満席でした。紫香楽宮跡駅で降りて車班と合流し、忍術村に向かいました。
たぬきもなか
菓子吉舟川 滋賀県甲賀市信楽町西494-4 0748-82-3110 水木定休 1個280円
信楽駅入口から大通りの国道307号を西へ1km程を北側に回ってすぐの小さな店です。壁に描かれたたぬきの絵が目印。店の半分はおもちゃとラムネなどで、小さなカウンターに和菓子が並べられています。最中の他に、丁稚羊羹や季節のフルーツ大福があり、どれも砂糖ではなく甜菜糖が使われています。車は1台停められます。