歌舞伎最中:山梨県市川三郷町

58.歌舞伎最中

市川團十郎家発祥の地

ゆばを買いに行くという一家の車に便乗して山梨県身延町へ出かけました。製造元の直売店でゆば丼の素を購入し、隣の市川三郷町へ。目当ては最中と歌舞伎をテーマにした公園です。

合併する前の旧三珠町は歌舞伎の市川團十郎ゆかりの地ということで、歌舞伎文化公園があります。20台ほどの駐車場はほぼ満車で、芝生広場の奥には歌舞伎をテーマにデザインされた複合大型遊具があり、たくさんの親子連れで賑わっていました。小さな噴水と小川のさらに奥には上野城址に立つ天守を模したふるさと会館、そして公園の隣には歌舞伎の資料館があります。公園に行く前に購入した最中がこちら。

58.歌舞伎最中

皮種は市川團十郎家の三枡紋の一部を模ったものでしょうか。餡は大納言の粒が残る仕上がりになっており、甘さは控えめです。包みには團十郎の十八番である「暫」が描かれています。隈取が描かれた楕円の箱の10個入りもあります。昼に食べたほうとうが正統派からかけ離れた味だったので、口直しに道明寺桜餅を購入し、すぐに食べました。塩味の効いた桜葉に救われました。

甲斐武田の武将に仕えた曽祖父

初代團十郎の曽祖父が甲斐の一条信龍に仕えていたことから、その地を市川家発祥の地として像の建立を考えていた十代と十一代。この願いを十二代が叶え、地元の協力を得て旧三珠町に顕彰碑を建てたとのことです。碑には市川家の三枡紋と役者絵、裏には協力者に対する十代團十郎の感謝の言葉が刻まれています。また、本名の堀越の家紋が牡丹であることから碑の周りには牡丹が植えられています。

58.歌舞伎顕彰碑

市川三郷町は和紙の産地であり、書道用紙も作られていることから、中国の名碑を集めた大門碑林公園があります。以前知らずに通って、山に沿った道に突然現れた中国風の建物にびっくりしました。今回は立ち寄りませんでしたが、拓本の体験ができるようなのでまた行こうかと思っています。歌舞伎資料館の牡丹が咲く4月下旬がいいかな。

歌舞伎最中

きんこう堂 山梨県西八代郡市川三郷町市川大門2735-2 055-272-0377 不定休 1個140円 隈取箱10個入り1680円
JR身延線の市川本町駅の北500mほどの県道3号沿いです。淡い色合いであっさりした甘さの練り切りやいちご大福、カステラが評判のようです。お彼岸で店の奥が慌ただしいい様子でしたが、優しい店員さんが対応してくれました。店の前に3台ほど駐車できます。