大井川沿いの山間の茶所
大井川沿いを蒸気機関車が走る川根本町は、古くからのお茶の産地です。お茶の販売店や和菓子店では茶羊羹を作って販売している店がいくつかあるのですが、最中もあると聞いて行ってきました。
蒸気機関車の運行時間に合わせて大井川沿いを車で北上しました。吊り橋の下を通ったり、道路より低い所を並走する区間もあり、撮影スポットには、平日にもかかわらずカメラを構えた鉄道ファンが何人かいます。SLを追うように終点の千頭(せんず)駅まで行き、目的の最中の店へ。
茶壷の形の最中には、もちろん抹茶餡が。白餡に川根茶の粉末を混ぜた餡はさっぱりした甘さです。5個入りと10個入りがあり、ビニール袋の包装です。 千頭駅から少し奥へ行った所に同じ茶壷形の「川根最中」がありましたが、2018年に県外へ移転してしまいました。
鉄道ファンで賑う千頭駅
最中を買って駅に戻ると転車台で方向転換するSLを発見。乗客がプラットフォームの端に集まって写真を撮っています。人力で転車台を動かすんですね。へー。6月下旬から11月末まではトーマス号の運行や仲間の機関車が集合するフェアがあり、千頭駅は子供連れで大賑わいだそうです。SLはこの千頭までですが、この先の大井川鐡道井川線には今や日本で唯一となったアプト式で走る区間があります。日本の鉄道路線で最も急な勾配だとか。
さて、肝心なお茶の話ですが、川根茶は鎌倉時代に聖一国師が中国から持ち帰った茶の種を撒いたのが始まりと言われています。江戸時代には紀伊国屋文左衛門が江戸に持って行って評判になり、昭和には茶業界初の天皇杯を受賞しました。爽やかな香りが特徴で、色は透明感のある黄金系。ゆっくりと味わってほっとするタイプです。
茶山最中
杉本屋 静岡県榛原郡川根本町千頭1216-13 0547-59-2222 無休 5個520円
千頭駅から徒歩1分のお茶羊羹の店です。駐車場はありませんが、店の前は駐車禁止ではないようですので、トーマスフェアが無い日なら駐車できそうです。一口サイズのお茶羊羹は6個入りで520円でした。