深海もなか:静岡県沼津市

64.深海もなか

最中のオフシーズンではありますが

旅の仲間が、某自動車メーカーの夏休み謎解き企画で沼津に行くというので便乗しました。沼津と言えば深海魚ですが、小説家の芹沢光治良の故郷でもあり、狩野川には渡し舟もあるということで楽しみに出かけました。

まず狩野川河口の伊豆半島側にある我入道(がにゅうどう)公園へ。旅の仲間が謎解きをしている間に、芹沢光治良記念館を見学。文学者の記念館なので展示物は地味でこじんまりとした館内なのですが、ひとりでのんびり見ていたら昼時にもかかわらず次々に見学者がやって来ていました。その後すぐ近くの牛臥山公園と沼津御用邸記念公園を回って、水族館や海産物の店が建ち並ぶ沼津港で昼食を注文し、料理を待つ間に最中を購入。

64.深海もなか

シーラカンスの皮種に自分で餡をはさむタイプの最中です。粒餡と富士山抹茶こし餡の2種類があり、程よい甘さの柔らか餡です。バラ売りは化石ブラウンと名付けられた焦がし種のみですが、箱入りや紙コップ入りは深度毎のイメージのカラフルなセットです。

日本一深海に近いまち

駿河湾は深度2500メートルと日本一深く、2位の相模湾との差はなんと1000メートル。沼津市は駿河湾の奥に位置するのですが、駿河トラフが湾の奥まで延びているため多くの深海魚が獲れます。タカアシガニで有名な戸田(へだ)港には駿河湾深海生物館があり、深海魚撮影会も開催しています。沼津港には深海水族館シーラカンスミュージアムがあり、みなと新鮮館前の通りは観光客でごった返していました。

64.我入道の渡し

楽しみにしていた狩野川の我入道の渡し船ですが、8月は運休でがっかり。猛暑が落ち着いたらまた来ましょう。我入道は芹沢光治良の生まれ故郷で、自伝的小説「人間の運命」の幼少期はこの地が舞台になっています。網元の家に生まれますが、両親が新興宗教に全てを捧げ、出て行ってしまいます。大正から昭和前期の戦争や関東大震災、スペイン風邪の時代の読み応えがある13巻前後の大長編です。上の写真は沼津港側から見た我入道の渡し場付近の狩野川です。

深海もなか

しーらかんすCafe 静岡県沼津市千本港町128-1 沼津みなと新鮮館内 055-963-1515 火・水曜定休 1個300円 カップ2個700円 箱4個1500円 箱8個2800円
沼津港に隣接するショッピングモール内にあります。深海もなかがトッピングされたソフトクリームや、最中をマカロン風にアレンジしたスイーツが売りの、行列ができるカフェです。モール前が無料駐車場になっていますが、すぐ満車になります。