花巻から宇都宮へ
鹿角(かづの)市を出てから花巻に着く前に、合流組の希望で再び岩手山の焼走り(やけはしり)熔岩流に寄りました。予備知識無しで見た黒い溶岩原に感嘆していました。焼走り最中が無くなってしまったのは本当に残念です。
宿泊地の花巻は宮沢賢治のふる里で、賢治に因んだ名所にはいづれ行くつもりですが、今回は夜に花巻駅近くの銀河地球鉄道の壁画を見に行きました。昼間は白っぽい塗料が見えるのみですが、夜にはブラックライトに照らされて美しい色に浮かび上がります。我々以外にも写真を撮りに一人二人とやって来ていました。翌日の旅の最終日は、福島県須賀川市できゅうりのしぼり汁で打ったかっぱ麺を食べ、栃木県で大谷資料館に寄りました。
切り出した長方形の大谷石をイメージした最中です。厚みがあるので餡の量が多いのですが、粒餡は程よい甘さ。白餡は隠し味に味噌が入っていいバランスです。包み紙は同じで、餡の種類が判子で記載されています。きれいなショーケースに品よく並べられていました。
帝国ホテル旧本館に使われて有名に
大谷石(おおやいし)は凝灰岩で、斑点が入った白茶色が美しく、防火性と防湿性が高く加工し易いので塀や蔵の壁に使われます。フランクロイドライトが設計した帝国ホテルの旧本館に使われ、関東大震災での損傷が少なかったことから広く知られるようになりました。風化に弱いのが難点でコンクリートに取って代わられましたが、美しさが再評価され、店舗や音楽ホールなどに使われているようです。
こちらは大谷資料館の地下の採掘場跡です。狭い階段を下りて行くと巨大な暗い空間が広がり、所々にライトアップされた展示物があります。気温は8℃。撮影は自由ですが、三脚や自撮り棒は禁止です。記念写真を撮ってくれる場所があり、U字工事の写真が飾ってありました。水が溜まっている場所もあり、迷宮の雰囲気もあるので、映画の撮影や展示会などにも使われているようです。資料館の周りにも露天掘りの跡や奇岩があり、それらを眺めながら帰路に就きました。
大谷石もなか
飯田屋菓子店 栃木県宇都宮市大谷町1059-23 028-652-0106 水曜定休 1個140円
大谷資料館から1.5kmほどの大谷街道(県道70号)沿いで、大谷石もなかの看板が目印です。和菓子は最中のみですが、ケーキやコーヒーゼリーが並ぶ地元で評判の店です。お土産には大谷石くーへんや大谷石サブレもあります。店内の壁には大谷石が使われています。店前に5台駐車できます。